9話「北の死神」





【マリュデリア 来客】

「おやあ?君は確か……まあいいや、座りなよー」

 糸目の白衣が機嫌良く笑う。目の前には黒髪の青年。

「なあに、今日もいつもの知りたいかい?君とは中々会えないからねえ。面白い話、いっぱいあるよ。君の本当に知りたい巫女については無いけどねー」
「仕方ありませんね。なら、その面白い話をしてくれますか」
「悪魔とエクソシストの話になるけどね、それでもいいかな」
「それ以外でお願いします。それに関しては大分私も手に入れてるんですよ」
「あー残念だねー。それ以外だと、オラルトで飴を撒きながら踊る二人組の大道芸人が出現した話しか今は無いんだよねー」
「無意味に具体的であまりそそられませんね。……全部売ってしまったのなら仕方ありません。今日は帰ります」
「おやー帰っちゃうのー?」

 立ち去ろうとする青年を、シリスは不意に引き止める。

「君さ、今は何してるの」
「あなたこそ。本業はどうしたのですか。私の会社は誰かに売ったのですか」
「まさかあ。そんなことしないよー。……それに、聞くまでもなく君は全部分かってるんでしょー」
「そうですね。しかし全てを知っている訳ではありません。……世界は面白いものですよ。だから知りたいのです」

 そして一人となった事務所。シリスは笑みを崩さないまま呟く。
「エクソシストも悪魔も、君には関係ないんだろうね。君にとって世界は暇つぶしの物語なんだろうね。でもね、それは僕だって同じだよ」

             ◆◇◆◇◆

【アレクセイエスク 便利屋】

「あのねミン」
 ミンの隣を歩いていたローザが不意に立ち止まる。
「あの人かと思ったの。でも違うみたいだった」
 突然のことで驚くミン。しかし、こんなことは初めてではないので格段驚かなかった。どうやらローザは一昨日の夜の話をしているようだ。
「例のあの人?」
「あのエクソシスト、あの人に似ていた。でも少し違った。別人だった。……気持ち悪い、あいつ嫌い。だから知らない振りをした」
 目を伏せたままのローザ。しかしいつもと違いかなり饒舌である。
「姉さんの知り合いのテトラールキのこと?似てるの?」
 こくりと頷く。ローザは東の血の入った低い鼻を首元に巻いた布に埋め、どこか虚空を睨み付ける。
「次会ったら、殺すから」
「だっ?!だめだよローザ!教団のテトラールキだよ、上から片手で数えられるくらいだよ?!」
「知らない」
 落ち着いたままのローザに対し、随分と慌てるミン。当たり前である。
「ううん……教団に喧嘩売ると大変な事になると思うんだけど」
「……」
「ローザ?」
「……」
 ローザは急にぷつりと糸が切れたように話さなくなった。表情も元通り。先程までとは違い、ぼんやりと宙を見ている。
 ミンは、君はやっぱり変わってるねと言い、特に気にしない様子だ。ローザが急に話し出すのは時々あることであり、何となくあの人絡みであるということは分かっていた。
 二人は冷たい石畳の上を歩く。依頼者の死亡という前代未聞の形で仕事が空中分解した後もまだ北の地にいた。姉がここで少し仕事をするようなので、ミン達も暫くはスヴェーアに留まることにしたのだ。
「ここでも彼を捜そうね。見つかるといいね」
 こくりとローザが頷いた。

             ◆◇◆◇◆

【キア洞 チュコ隊】

「こら本部エクソシスト!低級悪魔なんかは流しちゃって!」
 小さな隊長が叫ぶ。黒い悪魔に斬りかかろうとしていたアーサーは、既の所で止める。そうすると、勿論斬撃を免れた悪魔は隊の中心へと飛んでいく。
 黒い体に金のぎらつく二つの瞳を持ってはいるが、小さくて丸い球体のような見た目で、実はほとんど人畜無害な悪魔である。しかしそんなことはレイン達にとっては知る由もない。
「ぎゃっきたあああああああ」
「レイン!」
 恐怖に目を開き悲痛な叫び声を上げる同隊員を救おうと、武器を構えて駆け寄るフレッド。だがしかし、レインは泣き叫びながらも案外正確な銃捌きで、悪魔を撃ち抜く。そして灰へと消し去った。フレッドはそれを見ながら微妙な顔で佇む。
「なんだやればできるじゃん」
「えっえっえっえっ」
 涙を流すレインをよそに、前方を歩くチュコは笑顔で振り返る。
「んーよし。段々慣れてきたようだし、もうちょっと奥に進むよ」

 キア洞奥へと進むチュコ隊。その時不意に、チュコが真剣な面持ちで止まる。
「待って、……何か来るよ。伏せて!」
 ぞわぞわと腹まで響くような音と地響きがしたかと思うと、暗い闇から黒が迫ってきた。爛々と光る幾つもの金を前に付けて、沢山ある足を誰かを襲うまでもなく、天井を這い、頭上を通り過ぎると向こうへと行ってしまった。チュコでさえ唖然としている。
「あれは何だったの?」
 近くにいたアルモニカが寄ってくる。しかしチュコは向こうを見たまま暫く固まっていた。
「……分からない」
「えっ」
 慣れない本部一般隊の為の演習にわざわざこの場所を選んだのは、勿論凶悪な悪魔が確認されたことの無いということあってのことだろう。チュコの「分からない」は、それなりの意味を持って隊員達に重くのしかかる。
「おいチュコ!」
「アルバリヒ隊長っ!」
「チュ……アルバリヒ隊長」
 ってそんなこと言ってる場合じゃなくて、と、アーサーが焦った様子で彼女の元へと駆け寄る。
「一人足りない」
「なっ」
「アンリが、三番隊アンリ・クリューゼルがいない」

             ◆◇◆◇◆

(困ったな。ここはどこなんだろう)
 腰辺りを探すと、ランタンは持ったままだった。幸い割れていない。手探りにそれを付ける。
 渦中のアンリは洞窟の中の別の場所に一人立っていた。黒い何かが迫ってきた際気付いたらここにいたのだ。
「足元でも陥落したんでしょうか」
 見上げれば、光が少し溢れ出ているのが分かった。すぐ足元には、光に照らされ深い蒼に染まった湖がある。そういえば、キア洞に向かう際に見た湖は凍っていたのだが、この湖は不思議と凍っていない。洞窟の中の方が温度は高いのだろうか。
 そんなことよりも、と、アンリは我に返る。何だかよく分からないけれど、隊に戻らなければならない。どれくらい時間が経っているかは知らないが、生存確認はするべきだろう。胸に付けた小型の通信器をとりだしチュコ・アルバリヒに掛ける。この通信器は出発の際毎回配られる簡易型通信器であり、その行動グループの長に繋がるようになっている。つまりはそこにしか繋がらないのである。
《――ザザ―――ザザザ―》
 流れるのは無機質なノイズだけ。その時はっと、チュコが出発前に通信器を叩き割ったのを思い出した。それは繋がらない訳である。
 支部に一度電波を飛ばす必要のある別の通信器を取り出しチュコ以外の所に掛けてもやはり繋がらない。洞窟の中で電波が飛ぶ筈がないと分かってはいたのだが、一応確認し、頭を抱え溜め息をつく。これでもあなたは強運の持ち主だと思っていますよと、いつかどこぞやの白い人が言っていたことが蘇る。
(どちらかと言うと悪運の方だと思うんですけどね)
 皮肉っぽく心の中で呟き、崖を見上げる。ティテラニヴァーチェを使えば、もしかしたら登れるかもしれない。……だが上から落ちたのかも分からない。勿論、危険ではあるし、肩が無事ではいられないと思うが。別にそれは構わない。しかし、任務に戻った時そんな状態では完全に足でまといである。
 どうするべきかと思案していた時、不意にすぐ近くに妙な気配を感じた。アンリは相手を見ることもせず、すぐさまその方向へ武器を奮った。
 三刀身程の距離で、伸ばしたティテラで攻撃したが、それは弾かれる。聞こえたのは「あらっ」と言った間の抜けた女性の声。姿を現したのは、奇抜な服装をし、死神が持つ様な毒々しい大きな鎌を持った女性だった。彼女はそのまま勢いよくアンリに迫る。アンリはティテラを剣に変え、目の前の刃を受け止める。しかし鎌の曲線に上手く流され気付けば首筋ギリギリ手前で刃が止められていた。
「はい、あなた一回死んだよね」
 にこりと機嫌よさそうに笑う。
「ワタシに殺されてるようじゃ全然ダメダメなエクソシストねー。あと、時には逃げることも覚えなくちゃねえ」
 すとんと腰の抜けたアンリから鎌を引き、彼女は右手を差し出す。
「こんにちは、ワタシはグロリア。ヨロシクね」
「……死神」
「ハイ?」
「僕、死んだんですか?あなたはしにが――」
「えっあっ違う違う違うよ、全然違うよー。まあ死神でも良いけど君は死んでないからね。あれは例えばの話だからね」
 グロリアは呆然としているアンリの腕を掴んで立たせる。
「アンリ、あなた面白いねえ。さっきもこの崖を登ろうとしてたんでしょう?危ないから辞めといた方がいいのよねー」
「……何故僕の名前を」
「あっワタシは何でも分かっちゃうのよ~」
 ひらひらと手を振りはぐらかす。グロリアは、話題を変えるように向こう側を指さした。
「上が直接繋がってるとかそういう問題ではないのよ。ここはかなり入り組んだ所だからねえ。だからまずあっちから行こう」
 ならば、どうして自分はこんな所にいるのか。アンリの脳裏に浮かんだ率直な疑問である。そしてこの口振りではまるで隊まで連れて行ってくれるようではないか。どうやら彼女はアンリのことを一方的に知っている。しかし決して嫌な感覚はしない。とても不思議な人物だ。死神というものが実際にいるのかは別として、彼女をそのようなものであると割り切ることにする。

「あの、いいですか」
「?何ー?」
「黒い、天井を這う物を見ましたか?」
「天井を……ああ、知ってるよ。ポチって呼んでるんだけど、最近この洞窟にいる悪魔なんだよね。実害はあまり無いから放っておいたのだけれど」
 あれにペットのような名前を付けているグロリアのことを疑いたくなる。しかし実害が無いとはどういう事だろう。
「あれに遭遇して、気付いたらここにいたんです」
「んんー。ここはポチの巣らしき物が近くにあるんだけど、もしかしたらポチに引っかかっちゃったのかもね。勿論そんなことが起こるなんて考えにくいけどねえ。……悪魔を相手にしている限り、不思議なことは起こるもんだよ。今は分からなくても良いんじゃあないかな」
 そうですね、と、納得はしていないが相槌を打つ。確かに言っていることは正しいのだから。
 うっすらと光る岩肌と、それぞれの持ったランタンを頼りに、二人は洞窟の更に奥へと進む。

             ◆◇◆◇◆

「アーサー」
「何だ」
 アルモニカが洞窟の奥を見つめたまま言う。
「きっとあっちよ」
「は?お、ちょっ待てまたかよアル!」
「えっと、あっフリィベル三番隊隊員!」
 言うやいなや、駆け出すアルモニカ。今にも動き出しそうな体を抑え、チュコの方を見たアーサーにチュコは「追いかけて連れ戻して!」とだけ指示を出した。
「また、とは?前にもあったと言うのですか」
 アーサーの背に叫ぶレイ。
「ああ、ローセッタの任務の時にな」
 アーサーはそう叫び返し、僅かに光る青を追いかけていった。レイは宙に浮いた武器のヴィクトリアーラに乗ったまま、顎に手を当てて唸る。対してチュコはうわあと頭を抱える。
「あああどうしようリダちゃんに怒られちゃうよおどうしよう」
「心配することはないのですチュコ」
 レイは自信ありげに微笑む。
「隊の護衛はボクだけで十分な程なのです。そしてボクらの三番隊は、そうそうへこたれないのです。全然大丈夫なのですよ」
「……信じていいのよね?」
「勿論なのです」
 チュコはよし、と言って隊を振り返り声を張り上げる。隊だけではなく、自分自身を鼓舞するように。
「聞いたね皆、演習を続けるよ。心配は全く無い、だってこのミラ三番隊隊員は負け無しなんだからね!あと、あたしのことはアルバリヒ隊長って呼びなさいよね!」
 本当はアンリに一回負けてるのですけどね。そうぼそりとレイが呟いた言葉はチュコには届いていない。一番後ろに付こうと進む隊を見送りながら、それにしてもと首をひねる。
「魂の場所が分かるとは。きっと……アルモニカはもしかして」

 走っていたアルモニカは、息を切らして徐々に速度を落として立ち止まる。暫くして、足元の下等悪魔を蹴散らし剣を引き摺ったアーサーが追い付いた。
「また追い掛けて来たのはアーサーね」
「たりめーだろ。全員来てどうすんだよ」
「そうね、……ごめん」
 いきなり走り出して、とアルモニカがバツが悪そうに下を向く。まあそれはいいんだよと慣れた様子でアーサーが返す。
「驚かないのね」
「二回目だしな。慣れた」
「早いのね」
 淡白な返事を返し、アルモニカは先を見つめる。
「道が分かるのかな……よく分からないんだけど、こっちだという確信があるの。きっとこの先に……」
 歩く内に、段々と岩が変わってきた気がする。ほんのり青白いと先に気が付いたのはアーサーだった。
「随分と奥なのか?見たことの無い岩石なんだが」
「興星岩、だったかしら。魔寄せの石とか」
「は?魔寄せ?」
 魔除けならぬ魔寄せ。そう言えば、この不思議な石は人を惑わせるが故に悪魔の石と呼ばれ、ある国で一時期厳しく取り縛られていた筈だ。アーサーは、昔それ関連で魔女狩りのような任務に付いて行ったことを思い出す。
「……そういやそんな話もあったな」
 青が寒々と照らす洞窟の中、その先に明るく照らされ拓けた場所が見えた。

             ◆◇◆◇◆

【アレクセイエスク 宮殿】

 会談の執り行われる宮殿には、独特の空気が流れていた。こちら側には、全権を持つベルガモットと補佐としてサクヤとリザヴェーダが控えている。武器の携行は認められなかったようで、ベルガモットはノートを手にしている。サクヤの義手の入った両腕は全く動く気配も無く、だらりと垂れ下がっている。
 会談の内容は、皇帝は変わってもスヴェーアとメルデヴィナ教団との関係に変化はないということだった。つまりは確認である。しかし、これが敢えてこちらを呼び寄せた理由になるだろうか。
「皇帝、から話すことは以上。なのですが」
 若き新皇帝アレクセイ2世が、勿体ぶった様子で手を組み直す。
「これは皇帝としてではなく、私個人としての依頼です。……悪魔達が我が国に運び込んだ悪魔の卵の処理をお願いしたい」
 ベルガモットの仮面の様な表情が少し動いた。そしてするすると紙に筆を走らせていく。それを、やや後ろに立っていたサクヤが確認し、読み上げる。
「勿論悪魔の卵は我々に処理させていただきましょう。詳しくお聞かせ願います」
 ここには書かれていないが「なぜ皇帝ではなく個人として」が入る。ベルガモットがそんな顔をしていると、サクヤには思われた。
 皇帝は、ゆっくりと話し始めた。
「父は私に我が国の様々なことを伝えないまま去ってしまいました。私は正直、皇帝となり初めてこの国の実情を見て驚いたのです。……特に、大きな悪魔の卵がこの国に存在していることに。ですが私共には何もする手立てがありません。あなた方教団に任せようかと思うのです。勿論ただでとは言いませんし、それなりの報酬も用意します。父がなぜこのことを隠していたのかは分かりません。もしかしたら……そのようなことも頭を過ぎりました。ですが私は父とは違います。これは私にとっての誠意なのです」
 この国の皇帝としてではない。彼は彼として教団に接するという意思を示す内容だと思われた。暫くの間の後、サクヤが読み上げる。
「陛下のご意向理解しました。私達が何とか致しましょう。そして、これからのスヴェーア帝国と我が教団との関係がより深くなる契機となるでしょう」
 リザヴェーダが差し出した紙にそれぞれ指印と署名をする。
 こうして今回の最大の目的である会談は終了したのだが、新たに卵の討伐が追加された。ベルガモット達は勿論今回で全ての事を終わらせるつもりは無かった。卵がどの程度の脅威なのかさえ分からないのだ。場合に応じてはヴァルニア本部やフィルグラードの支部に協力を要請しなくてはならない。
 しかし、結局の所最後までそれをすることはなかった。

             ◆◇◆◇◆

 電話の向こうの見知った男が語る。

「そんな大きい卵、急に出てくるわけでもねえし、気付かなかった筈もねえだろ。皇帝は変わった。ああ、そうじゃなければそのまさかだ。馬鹿な皇帝で良かったな」
 さてどちらかな、馬鹿なのは。
「どう言う意味だよ。……俺がそんなに頭良くないの知ってるよな」
 ああ馬鹿だな。
「もうちょっと何かあんだろ……全くお前は変わらねえ。人を小馬鹿にしたような態度ばっかり取りやがって。いい加減自分で話せよな。まあ、そんなんでも部下に慕われてたりすんだよな」
 変わらないのはお前もだ。少し散漫に話す癖を直すべきだな。
「楽しそうに笑いやがって……」
 彼は若い。だが後ろにいるのは別だ。お飾りの皇帝の口から吐かれる言葉のどれだけが本当でどれだけが虚辞なのかは見極めるべきところだ。しかし、分っていたからと言って断る訳には勿論いかない。赴いた時点で負けなんだな。
「?答えが出てるじゃねえか。じゃあお前俺に話す意味は?」
 愚痴みたいなもんだ。悪かったな、お前の怖い部下の来る前に切って仕事してる振りでもしてろ。
「振りじゃねえよ!多分してる!」
 どうだか。

 がちゃりと荒っぽく切られた電話の受話器を置く。相手は数少ない彼の友人である。
 そのすぐ直後にサクヤがやって来て「隊長、」と声を掛ける。
「ジェイル上二エクソシストですか」
「ああ」
「……本部には報告しましたか」
「まず卵の様子を把握してからまた連絡しろとのことだ。演習隊が戻って来てからだな」
「そうですね」

             ◆◇◆◇◆

 その当のチュコ率いる遠征隊からはぐれた、むしろ離脱したアーサーとアルモニカは、目の前の光景に目を奪われていた。
 上方から光が降り注ぎ、柔らかい白に照らされたそれはまさしく巨大な卵だった。二人の位置からはそれが少し俯瞰で見える。道の先は崖になっていて行き止まりだったが、そこから見下ろすと卵があったのだ。
「これは……悪魔の卵、よね」
「……だろうな」
 大体しか分からないが、五メートルはあるだろう。最初、光が当たって輝いているのかと思ったのだが違った。中がほんのりと光り、内側に走った筋は怪しく脈を打っている。二人共、こんな大きな物は見たことが無かった。
 そう。これこそ会談で皇帝が言及した悪魔の卵であった。







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